批評会(夏季合宿)

作品名:おあずけ
作者名:武宮柳
質問事項:
①グロテスクな描写のかわりに食べ物の描写をいれたのですが、どのように受け取りましたか?
②暗喩(というか何かを匂わせる描写)を用いる時に気をつけている事などあれば教えてください

訂正、「待っていた」削除

・文章の雰囲気が落ち着いた感じがして良い。描写も作品にあっている。 
・最初の一文で知砂子が主人公と思ってしまい、誰の視点か分かりづらくなる。 
・「骨格標本で~あれだ」文章が雑になっている感じがする 
A1グロテスク=食べ物。よくある手法、成功している 
・暗喩によって生々しく見せることが大事。同様の雰囲気の言葉探す 
・主人公と彼女の関係を描きたいのだろうが、ラストで主人公と家との関係に見えるのが残念 
・地の文の雰囲気いい 
・句点が少ない。「俺をここに連れてきた家政婦はメロンをもってきた道と反対に歩いて行った。」区切って分かりやすく 
・冒頭の家の構造の話いる? 
・知砂子と主人公の関係。描写少ない。身分違い? 
A1、グロテスクを入れたい理由は? 意味合いがよく分からない 
・文章の全体的な感じが好き 
・文学的(台詞の喋り方、メロンの描写) 
・一文が長くて読みづらい 
・句点追加して読みやすく 
・「この女はこんなにやせていたのか?」人ではなく女という書き方が見下している感じを出してしまいいまいち 
A2やりすぎないようにする 
・主語、述語、修飾語の順番変えてみては 
・主題をまとめてみては 
A1暗喩がそれと分かるように 
A2伝わらなくても文意は通るように 
・「あなただってひどい顔」で終わる。含みをもたせている。文学的 
・「この女はこんなにやせていたのか?」主人公の男と対比していていいと思う 
A1暗喩に暗喩を重ねている部分は直した方がいいのでは 
A2伝わらないだろうと思える暗喩を入れるのが楽しい 
・文章がしっとりしていて退廃的でよい 
・建物の間取り、情景描写、重厚な雰囲気を出していたが、そこだけで完結している感じ。続きはあるのか 
・大きな物語の一つのシーンに思える。起承転結の転の驚きの部分が欲しい 
・地の文、日本語が綺麗。「電気を消して~」 
・日本語の表現稚拙になっている部分がある。 
・メロンとステーキ、匂いと味がごっちゃになってしまい、それぞれの表現の良さを打ち消してしまっている 
A1グロテスクではない。エロだったら納得する。食欲と性欲は結びつくが、猟奇的なものは結びつかない 
A2暗喩を使う理由が必要。(強い主張など) 
・「安物のメロンがこんなに虚しい味をしているだなんて初めて知った」←「口の中の果肉はみずみずしいあまさと華やかな香りが広がるだけだった」虚しい? 
・最初の文短い 
・描写綺麗だが、しすぎているところがありテンポの緩急が激しいところがある 
A1メロン、グロテスクか? 
A2ピッタリとはまる表現ではないと使わない。中途半端に適合するものだと、意味が曖昧なものになる

作品名:two stranded moratorium
作者名:煎茶釜飯
質問事項:
①キャラクターの書き分けは分かりやすかったですか?
②よかった点と悪かった点を教えてください

 

・なんでこいつら自殺するの?という疑問が強すぎて、他の部分に印象がない。悪いモヤモヤ 
A1キャラの書き分け、僕と私が交互になっているのが分かりづらい。書き分けが目的なら、上手くいっていない感じがする 
・片方だけが死ぬという結末が分かっていることで、話の裏が読者に伝わる 
・めっちゃいい 
Aキャラの書き分けは分かりにくい 
A2「悪い点」ストーリー分かりにくい。何故死んだのかあまりに唐突 
「良い点」文章力非常に高い。 
・面白かった 
A1書き分けできていない。視点による考えの違いが分からない。私の部分が少ないので個性が出ていないのでは 
・文章力高い。情景スムーズに見える。 
・ストーリー好きなタイプ 
・視点を2つにする必要があるか。(一読では2つの視点だと分からなかった) 
・モラトリアムやめたくないくらいでは死なないのでは 
・文章力の良さが進行などで霞んでしまっている 
・女子校での秘密の恋←女同士だと気付いて驚き 
A2文体で意図的に平仮名表記にしている部分があるのがふわっとしていて雰囲気にあっている 
・福寿草の花言葉が考察を捗らせる。「永遠の幸福」「悲しみの思い出」 
・とても好き 
・ストーリー、綺麗な描写しかない。具体性のある死にたくなる描写入れた方がいい 
A1キャラクター個性ない 
・何故2人は一緒にいるのか 
・僕はある意味依存。私は何故? 
・書き分け、視点を曖昧にするという意図なら、質問に納得するのでは 
・文章だからこそ、2人が女だと分からない 
・高校生くらいなら漠然と死にたいと思うことはあるのでは 
・全体的に好き 
・「やさしく~」好き。伏線と言えないこともない 
・高校生くらいなら死にたくなる←単なる傍証では? 
・分かりにくい話 
・文体などを変化させ、視点が変わっていることを読者に伝える。日本語の難しさや比喩表現など 
・「先生だって敵だった。ほかの生徒たちと一緒になってからかわれて、時には真剣に知能障害を疑われ、二万円もする知能検査を受けさせられもした。」黒い部分。もっと過激にしてもいいのでは 
・「ぼくは実のところ、彼女と出会う前、ひとりきりだったころに戻るのが怖いだけなのだ」起伏にとってつけた感を感じた 
・映像表現っぽくなる。経験文章に落とし込めている 
A1書き分け分かりづらい 
・tooとあるならしっかり書き分けるべき 
・日に焼けて少しだけのあと少しだけ、表現の重複 
・なにそれめっちゃ←表現が残念 
・小説であるからには理由づけがいる(人が死ぬ理由) 
A2キャラクターの書き分け分かりにくいのが悪かった。文章表現うまいのがいい。視覚情報が分かりやすくていいいい 
・王道的に書いたのを読んでみたい 
・最初に死の結果を述べているなら、理由は書かなければダメ 
・物語の本筋に関わらないのなら、文章表現が鬱陶しく感じる 
・自分が書きたいテーマに添えるように文章を書くべき 
A1書き分け分かりにくい。2人であることがもっと分かりやすいタイトルにしては 
・小道具が綺麗だなと思った 
・自殺の原因感情移入できない。理由は明確ではなくても良いが、描写をもっと増やして雰囲気を読者に伝えるのがいいと思う 


作品名:soul in the sHell
作者名:浅井功聖
質問事項:
①文章におかしな点はなかったか
②人間であるということの一番大きな要因はなんだと思いますか?

 

・雰囲気は統一されている(退廃的+SF) 
・「はいはい、皆そこまでにしましょうね。先生困ってるでしょ。明日は学校行事なんだから先生もその説明をしなければならないわ。だから静かにしましょ?」など文章にしても不自然なセリフがある 
・「先生不真面目ですね」「佐野さんほどではないよ」その直前で真面目と言っているのと矛盾する 
・てにをはなどの助詞の不自然さ 
・話の流れや展開が作者の都合に感じる。話の一貫性がない。キャラがどのように動くか考えるべき 
・日本語が不自然な箇所多数 
・世界観の見せ方を工夫するべき。詳細な情報を入れすぎている箇所がある。 
・主人公が世界について無知な状態の物語描いてみては? 
・タイトルから、攻殻機動隊っぽい 
・主人公の立ち位置中途半端 
・キャラの中の物語を全部やろうとして圧縮してしまっているため展開が不自然に。一部を切り取って書いてみては? 
A1ご都合的な会話 
・話の構成、世界観はそれなりに作り込まれているが、入り込めない。魅力伝わってこない。真相を羅列しているだけ。真相に辿り着くまでの過程がない。 
・「……最近、私たち何か忘れてると思うの」の部分もっと膨らましてみては? 
・話についていけない部分が多い(作品の核になる中心の部分など) 
A1語り口調違和感 
A2脳が機械かどうか 
・タイトルのshellのHが大文字になっているところで興味がでる 
・世界観を短くまとめているのがよい 
・キャラ立ちがよい 
・キャラの外見の描写が少ないので、外見想像しにくい

作品名:せみとばらのカノン
作者名:永野編
質問事項:
日暮と繭見のどちらが悪いと思いますか? 


・「言葉とは裏腹に~」好き 
A1繭見が悪い(コミュニケーションを断絶している) 
・無駄な汚さがなくて綺麗。汚いけど綺麗 
・繭見のキャラ、セリフ独特、キャラ立っている 
・泥団子、排泄、シーンいる? 違和感がある 
・助詞の使い方おかしいと思えるところがわずかにある 
・「泥土が濁流のように全てを押し流した」濁流が比喩として有効に機能していない 
・風景描写が少なく、場面を誤解してしまった。病院のように思えた 
・母子家庭の表現、偏見だと感じられるかも 
・会話が機械的に感じられる部分がある 
・キャラがどういう風に話すか再考するとよい 
・「分からない」とキャラだけが言っているのに冷めてしまう。 
・「どこかで、パッヘルベルのカノンが響いている。」唐突では? 
・キャラはしっかり立っている 
・せみとばらのカノン、繋がりが薄い 
・最初の部分、とっつき辛いので工夫がいると思う 
・オチが唐突。刺し殺すのはともかく、幻覚により自殺するのは納得がいかない 
・2人の閉じた世界なので第三者視点を入れて欲しくない 
・2人は通じ合っているが、読者にはいまいち伝わらない部分がある 
・日暮のキャラが繋がらないところがある 
・設定とアイディアがすごくいいが、繭見が下敷きになった方が良かったのではないが。読者にすんなり読ませることができる(読者騙せる) 
・会話のテンション全体的に高すぎる 
・過激な描写は別にいい 
・百合が好きでなくても読めた 
・2人だけの話で成立しているのがすごい 
・日暮の変化が大きいスパンで考えられているのがよい。時系列の移動でごっちゃになる 
・繭見は独自の考え方で、日暮に色々なことをしたのかと考えられるのがよい 
・母子家庭の話は一人称ならキャラの性格、三人称なら一般的な意見っぽい。変に感じる 
・2人は死ぬ必要はあったか? 特に自殺。加えて牧師で締めるのは投げやりでは 
・もう少しロジカルな思考が書いてあったらよかった 
・母子家庭、三人称でも2人によっているから理解はできる 
・グロシーンはエロ漫画のエロのようなもの必要 
・繭見の考え理解できない。入り込めない 
・死ぬことで綺麗に終わるので、それまでの生々しさからして予定調和的 
A繭見が好き 
・安定感がある 
・闇の描写あるべき、嫌悪ではなく好意であることが分かることでの転換が話の肝にあたるから、展開を自然にしている 
・繭見が得をしている(笑って死ぬ)→そうであるなら、牧師の部分も美しい感じで終わらせ方がいい 
・ホラーにしたいなら、ゾワゾワした感じで終わらせてもいいと思う 
・母子家庭が女子高校では下に見られるのは不自然ではない。書き方が問題。 
Aどちらが悪いか判断つかない 
A日暮が悪い 
・最初の部分、データっぽくて違和感