批評会(11月13日)

作品名:MONKEY and CRAB

作者名:浅木 夢美子

質問事項:

1、狂言回し(特徴ある言い回しなど)や言葉遊びが特徴的な小説をどう思いますか

2、語り手の人称はどうやって決めますか?

3、おすすめの外国文学を教えてください

 

質問の回答としては

 

(1について)

  めっちゃ好き

  好き。シェイクスピアなどが挙げられる

  ふつうに好き

 

(2について)

  (批評者は)基本一人称で書く。心情を書くのが好きだから

  三人称の書き方だと語り手の存在に違和感が出る(と批評者は考えている)。しかし、三人称は客観的な考察ができる。一方、一人称による描写だと、文体により世界観を出すことができる。また、(批評者は)信用できない語り手を書くときは二人称

  三人称による書き方は、読者として読むとき、キャラとの距離を置ける。(批評者の作品では)キャラが個性的な考えをするため、あらかじめ三人称による描写をするよう心がけている

  (批評者は)消去法で選んでいる。一人称がだめならば、と

 

などがありました。

 

また、

  最初の調査隊の描写の比重が大きかったので、もっと省けたと思われる

  さるかに合戦の要素が少なかった

  時間がたりなかったのではないか

  話の広げ方は長編の方法だった

  作品内の日本とアメリカの関係が現実に即していなかった。対等になっているのはおかしい

  日本でテロが起こる、ということは考え難い

  一文目の引用は、物語の核心をつくものであるべきだ(この作品ではそのようになっていないのではないか)

 

などの指摘もありました。

 

そのほかの感想や肯定的な意見としては

 

  タイムリーだと思った

  南極調査隊などリアリティがあってよい

  薫君の変化がおもしろかった。しかし、何を伝えたかったのかはわからなかった

  一文目の存在感が薄かった

  「エネルギー問題など日常にはあまり関係ない」ということを主張したかったのではないかと考えた

  「石油王」の描写から宗教がわからなかった。(作者曰く、意図的なもの)

  薫君の描写がよくできており、個人的にも好みだった。物語で一番面白いのは薫君のシーンではないだろうか

  エネルギー問題があるのに物語内の日常が現実の日常とあまり変わっていないことに違和感があった

  秋号で一番好きな作品だった

 

などがありました。

 

作品名:Absurditat Marchen

作者名:あくう ゆうか

質問事項:

1、場面を展開させるにはどうしたらいいと思いますか

2、作中作で何か面白い作品があれば教えて下さい

 

質問の回答としては

 

(1について)

  新しい出来事を増やすといい

  何から決めるかで変わるのではないか。(批評者は)テーマ→流れ→人物→…とプロットを書く

  ちょっとずつ絵本の内容を出していき、現実とからませていくといい

  老師をだせばいい!(※老師は批評者の作品にほぼ毎回登場するキャラクター)つまり人物を増やすといい

  人物の背景などを出す

  (批評者は)先に書きたいところを書き、それをつなげることで場面展開を考える

  悪い方へ転がしていくと面白くなる(と、聞いた)

  キャラクターを設定しておく

  アイデアはよい。何人か本にさわる人を出すと、話は広がるのではないか

 

などがありました。

 

また、

 

  絵本が主人公を燃やした理由がよくわからなかった

  タイトルが読めなかった。→作者回答「不条理な童話」

  「カミサマ」「姉」の表しているものがよくわからなかった

  急に作品中に登場する絵本の文体が変わる部分がわかりづらかった

  絵本の内容と現実が対応していない

  絵本なのに、絵の描写がない

  ひらがなが多すぎて、目がすべる(読みにくかった)

  場面展開の少ない話だった

  「妹」をもっと暗い存在にできればよかった

  ラストシーンにかけてテンションが高くなってしまい、ホラーらしさが薄まっていた

 

などの指摘もありました。

 

そのほかの感想や肯定的な意見としては

 

  題名がかっこいい。ドイツ語を使うのは(いい意味で)ずるい

  メルヘンホラーだひらがな描写により怖さを演出できていた

  絵本のような文体が物語とよく合っていた

  急に文体が変わるところはよかった

  短いのにゾッとできてすごい

  いろんな考察できる作品

 

などがありました。