批評会(11月21日)

作品名:『星を売る街』

作者名:八雲辰毘古

質問事項:この作品を完成品として観た場合、あなたはこの作品をどう解釈しますか?

また、逆にこの作品を失敗作と観たとき、どのように書き換えた方が良いでしょうか?


作者から

質問事項の意図:思いつくままに書いた。

推敲の結果、あまり変わらなかった。→前者の質問が出る

どう書き直せばいいのだろうか?→後者の質問が出る



・読んで受けた印象:連作短編のひとつの作品。

→何かを失う話。

この作品ひとつでは、不完全燃焼。→スッキリするオチを付け加える。


人物がよく分からない。

→親父さんから見たら、子ども。

→最後まで読んでも主人公の全体像が見えてこない。


時代感がよく分からない

→文体の古さ、ガジェットの新しさ


作品の世界観

→幻想的な世界、というのはつかめた。


文体と時代のすり合わせが必要?


セリフに違和感

→P78 会話のやりとり。

個人的には、もう少し自然な日本語にした方が良いのでは?


より良い作品の為に→前後に作品を付け加える。


・ざっくりした感想:雰囲気が好き

難しい言い回しで執筆できる→すごい

街の描写の仕方→すてき。雰囲気がいい


星は何か? →星は内面的なもの?

ちょっと星はよくわからなかった。


・読点の場所が、読みづらい。

逆立ちしている街、あたりの描写。

銀河鉄道の夜みたいな雰囲気。→one night の曲を聴きながら読んだ


恐怖のみの取り残して…… 恐怖がよく分からなかった。


・都市批判みたいなイメージ

宮沢賢治っぽさ、寓話的な部分はあるが、結末がよく分からなかった。

星とは何か?


星=主人公の大切なもの

主人公が何を大切にしていたのかが明示されていないから、理解できない。


主人公のバックグラウンドがよく分からない。


P80 おじいさんから得られる情報はあるが、断片的。


主人公のバックグラウンドを明かせば、わかりやすくなる。

→連作短編の中盤ぐらいの作品。


・作者さんの作品の中では一番好き。

声に出して面白い文、P81 上段の描写が良い


最初:遊歩者文学

最後:テーマ性あったのかい!


裏がありそうな感じ、メッセージ的なものがあるといい。


前半のような感覚で書くか、硬いイメージで統一する。



作者から

書き終わった後にテーマ性を見出した。

→自分が見出した解釈と批評の解釈が若干違った。

キャラクターで読まれている。

キャラクターを作らないように心がけて書いた。

→記号としてとらえて欲しかった。

・観光客としての主人公、→ショーウィンドウを見てるだけ

後半:能動的に行動しだす。→突然突き落とされる

オイコット Tokyo を反転させた名前を改稿前に付けていた。


星=理想、夢。

根なし草のやつはただプラプラしているだけ。

→しかし、主人公は能動的になった。


井上直久『イバラード』を意識した。



作品名:TwiLightMare

作者名:冬原燎

質問事項:描写(主に設定)の記述に過不足があったら教えてください。


作者から

質問事項の意図:ファンタジーを書きたかった。設定は結構は練った。

地の文→一人称と三人称をあえて混ぜた。



・場面転換がめまぐるしい

→一個一個の場面を丁寧に描いてほしかった。

読者に優しくない構成


一人称と三人称を混ぜた部分:一読目では誰だが誰なのか混乱した


・設定に関して:状況がつかみづらい。

時系列がいまいち追えない。

冒頭の場面が一読目ではほぼ理解不能。


空楽→戦っている理由がよく分からない

人物の背景が見えてこない。


前のシーンとのつながりを意識して書くと良いのでは?


・冒頭がBLEACHの詩の部分。構成はまどか☆マギカ。描写の仕方は奈須きのこ


米印を頼りに構成を把握した。


少年という呼称、彼女という呼称

→代名詞の使い方に混乱が見られる。


意識の流れを使った文体の書き方

→読みにくさに起因している?


文体に読みにくさがある


映画のダイジェストの印象

→25話あるアニメの総集編的な構成、印象


物語の大事な部分がピンと来なかった

→作品全体の謎が解けるシーンで、回答を提示しなかった。


ざっくりしすぎた印象。

もう少し長めに書いた方が読みやすくなった。


「悪意」が人格を持ったのが、雪乃。

雪乃は外に出たい。


批判になってしまうが、主人公3人のキャラクターが把握できない。


海貴・砂貴、人称を逆にした方が良かったのでは?


セリフで誰が何をしゃべっているのかわかりづらかった。


・セリフのリズムが場面に合っていない

簡潔なセリフを心がける


・人称文学があるので参考したらどうか?

同じ段落内で、一人称と三人称を混ぜた表現。自分を客観視して「空楽」

→わかりにくさに繋がる。混乱する


作品の解答の提示の仕方。→ミステリーはバラバラのピースを集めて、ひとつに収束する

P135 中段の真ん中のセリフがまさに読者の心情を表しているように思う


紙幅を増やして設定を書いていこう!!

情報量の問題→状況がつかめない原因になっていると思う。



作者から

場面のキリバリは指摘された通り。自分で納得するようには並べたが、改善点。

双子設定がつかみづらい→名前が似てるからわかりやすい? と思い込んだ。反省点

空楽→性別を最後まで決めかねていたので、途中の混乱を見逃してしまった。

語感の問題で、わたしではなく空楽と書いたのを突っ込まれたのは驚いた。



以上、2作品を扱いました。