批評会(5月23日)

どうも支部長のXです。

 

5月23日の活動報告をします。

 

今回と次回の批評会は新入生号の作品です。

つまり『 新 入 生 』の作品ですよ!

 

 

 

 

作品:虚飾された肉体

作者:八雲辰毘古

質問事項:この作品のテーマは何だと思いましたか?あとがきはあった方が良いか?

 

 

 

まず質問事項について

 

テーマに関しては

 

アンドロイドにおける罪の意識

自我の形成

「存在」「自分自身」

自己表現の誕生

 

という予想がでました。

 

あとがきは要らないという意見が多数でした。

 

 

好意的な意見としては

 

王道な感じで面白い

完成度が高い

アンドロイドの雰囲気が出ている

ラストの一文が素晴らしい

 

というものがあり、

その他にも

 

 

SFのサンプルのように感じる。オリジナリティが欲しい。

所々日本語を英単語に置き換えていることについて、基本的には上手く使っているが、バランスをもう少し考えて欲しい。

会話が少なく設定を押し付けられているように感じる。

ユニコーンが出てくる夢の中のシーンが浮いている。

「コロシテヤル」の表記のところだけ安っぽい。

続く「承転」を読みたい。

 

などの指摘がありました。

 

この作品は長編を削り短くしたものということなので、続きを読みたいという人が多かったですね。

 

 

 

 

作品:死に体のバラッド

作者:コシキタテアキ

質問事項:何の映画を思い浮かべましたか?

 

少し観念的な?小説だったので主に文体に関する意見が多かったです。映画に関しては特に思い浮かべることが出来なかった人がほとんどでした。

 

音読してみて、言葉のリズムを整えると良い。

少し長い詩のように感じた。

良くも悪くも一文一文足を止めて考えることになる表現。

同じ言葉を短いページ数で繰り返すのはやめた方が良い。

何となくパトレイバーを思い浮かべました。

映画を元にしたという事であるが、その映画の何を伝えたかったのかがあまり分からなかった。

 

などの意見がありました。

 

 

ちなみに元になったのは『ベルリン天使の詩』という1987年公開のフランス映画です。明治大学のメディアライブラリーで観ることができるので興味のあるかたはぜひ!

あとDNAは遺伝子の記録媒体です。

 

 

 

 

 

作品:五月病 / イースター

作者:宇寺宵

質問事項:感想をお願いします。

 

 

短歌連作と詩の作品です。

 

まず短歌については

 

 

大切なことは「分かりやすいことを書く」「分かりにくくする」「共感させる」「想像の余地を残す」だと思う。

玉ねぎ臭い、一酸化炭素などについては分かり辛く違う表現のほうが良いかもしれない。

玉ねぎ臭い良い。

言葉の順番を変えただけで印象が変わりますね。

現代短歌の形式にびっくり

短歌に興味を持つキッカケになった。

短い中で読者に引っかかりを残す部分があればそれで良いと思う。

 

 

などの意見、感想がありました。

 

 

詩については

 

 

テーマは伝わった。

語彙を多く言葉を大切にするのが面白くなる条件だと思う。

絵本としても読める。

詩と羽生選手の関連性は分からなくはないが、羽生選手自身のイメージとは合わない。

 

などの意見、感想がありました。

 

 

短歌や詩などに詳しい人がいないので、感想の色が強かったですね。

何にせよ三文が扱うジャンルの幅が広がるということは大変喜ばしことです。

 

ちなみに『雨だから』『今日だけは』『洗わなきゃ』から始まる三句が特に人気で、

次点は『五月病』『あっけらかん』の二句でした。

 

 

 

三文に吹く新しい風が心地よい批評会でした。

新入生ってもう存在が素晴らしいですね!