こんにちは。こんばんは。空夏です。またお前か。
冬合宿も三日目、最後の批評会についての報告をさせていただきます。
ちなみにこの日は朝からゆったりと過ごし、午前から正午にかけて批評会をおこない、昼食は各自近場の温泉施設まで食べに行く人もいれば宿で済ます人もという形でおこない、14時頃にバスに乗って帰りました。三文らしいゆるく楽しい合宿でしたね。
それでは冬合宿三日目に開催された批評会、その報告に入ります。
この日に扱われました作品は間宮翡月さんの『透徹のルクレツィア』、そしておてんば男さんの『イン・ザ・ボックスガーデン』です。
『透徹のルクレツィア』の質問事項は、「戦闘シーンは物足りなく感じたか」、「ヒロイン?を死体だと感じられたか(あまりにも人間らしくなかったか)」でした。
批評会ではこの作品に対し、
・P174で、誰の視点からの話なのかがわからない部分がある。
・P176にある『♪』が雰囲気を壊している。
・P180で別の視点が混ざっている文章がある。
・主人公がネクロマンサーとして自覚を持った前後での感情の変化がわからない。
・恋愛感情がゴリ押しのように感じられる。一目惚れにしてももう少し掘り下げて書いてもいいのではないか。
・エルカとアンナの年齢が想像しにくい。
・戦闘シーンで視点変更がある部分があり、時々混乱する。
・エルカがいい感じにニーノを引き立たせている。
・一人遊びのギミックがすごい。
・三転リーダー(『…』)の多様や『()』を使った感情描写が気になる。
・エルカがニーノに執着していたわりには最後の方があっさりしている。
・ニーノの精神年齢がブレる。
・描写にリアリティがない。描写が必要以上に多い場所もあるので整理するとすっきりしそう。
・ニーノの両親の設定が活かしきれてない。
・マリオネクロの強さの基準がわからない。
また、質問事項に関しては、
・戦闘に物足りなさはない。
・「透き通る」という描写から死体らしさを感じた。
・死体と感じたというより人間ではないと感じた。
・死体ではなく人形と捉えられる。
・性格を書きかえるあたりで『物』のように感じた。
・死体なら死体特有の描写があってもいいのではないか。
・硬さが強く描写されていたので死体というよりは人形に見える。
等の意見が寄せられました。
『イン・ザ・ボックスガーデン』の質問事項は、「特になし」とのことでした。訊きたいことが多すぎてむしろ自由に言ってほしい、という前置きのもと批評が始まりました。
批評会ではこの作品に対し、
・表記に揺れがあるので統一するべきではないか。
・日本語として正しく使われているか不明な部分がある。
・鍵の扱いがずさんではないか。
・絶望感の見せ方が上手い。
・予想を裏切る流れで良い。
・気になることが書かれていないこともあり、惜しい。
・合気道の描写が教本のようで苦痛。
・P294で『時の断章紙片』の貴重さがよくわからなくなった。
・P310で雰囲気が突然変わる。
・志乃さんが色々と突然すぎるように思われる。
・後から見直して納得できるようなシーンが欲しい。
・P350で誰が何をしているのか把握しづらいところがあった。
・ドロシー達にもう少しスポットライトを当ててほしい。
・最後の文章が事務っぽくてさびしい。
・地の文とセリフのバランスが良い。文章のテンポが良い。
・最後、電車で死ぬのってアリですか。
等の意見が寄せられました。
以上で冬合宿の批評会は終了となります。
『透徹のルクレツィア』は個人的にも楽しく読ませていただきました。なんか批評会ではグダグダしたことを言った程度な空夏でも、内容はもちろん批評をする……というか何を言うかを考える面でも面白かったのが印象に残っています。ちなみにエルカが一番好きです(どうでもいい)。
『イン・ザ・ボックスガーデン』はおてんば男さんらしい作風がそのまま出ていた気がしてしみじみとしてしまいます。最初に『ラーニングインセイン』を読んだ時はどんな御仁かと思いましたが……。そういえばラーニングインセインというと、今回の批評会でおてんば男さんの「つか『箱庭』って『ボックスガーデン』じゃないんだよね」という発言でそのタイトルを思い出しました。どこまでもおてんば男さんらしいですね。
さて、三日目の報告も終わりましたので、私がこれ以上記事を書くことはないように思われます。もし次に見かけることがあるとすればそれは来年度の批評会です。たぶん。
それではまたお会いしましょう。
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