批評会(5月10日)

うっす、会計です。間に新歓とGWというものが入ったので久しぶりの批評会となりました。GWって何なんでしょうね。ゲームウォッチの略でしょうか。あと批評会の記事書きたい人募集中です。いい加減松葉の記事には飽きたんじゃ!という人が続出しているということなので……

 

本日は席が一杯になるほど多くの人が来てくれました。一年生の方々が積極的に、的確な批評をしてくれるので、多種多様な意見が聞けてとても為になります。むしろ二年生の諸君、もっと発言しよう……!

 

今回の批評作品はふくちょぼらうにょぽみさんの『はっぴーいいえんど』と矢崎あかさんの『黒の少女』、そして西東実さんの『夜明け』の三つです。

 

はっぴーいいえんど』の質問事項は「ハッピーエンドになっていたか」でした。質問に対しての批評は

 

ハッピーだった。

ハッピーでもバッドでもないプレーン、ニュートラルなエンドだった。

 

の二つに分かれていました。ハッピーではない要因として、主に挙げられていたのは、

 

話に波、起伏がない。ハッピーにするには躓きが欲しい。

主人公に明らかな変化が見受けられない。

 

という意見でした。中には、質問事項自体に対する疑問として「ハッピーだったかどうかを気にするような作品ではない。読者側はそう感じない」という発言もありました。その他の批評は、以下の通りです。

 

ブツ切り感が気になるが、丁度いい脱線具合だった。

互換の言葉や比喩が少ない。

過去のエピソードについて、主人公が忘れていたという描写が欲しい。

海栗先輩の役割が少ないので、他の人に任せていいのではないか。

雰囲気を楽しむ小説。そういう小説を書かせたら、とても上手。

 

なお、作者からの返答として、ブツ切り感については「電車内で断片的に思い出している」様子を表したかった、海栗先輩の役割については「元々海栗と海苔は同一人物だったが、そうすると嫌なキャラクターになってしまうので分けました」とのことです。

 

次は、矢崎あかさんの『黒の少女』です。質問事項は「読みにくい点、わかりにくい点はなかったか」です。質問に対しての批評は

 

長ゼリフのところが少し読みにくい。どこかで切って情景描写を取り込んだ方がよいのでは。

心情の起伏が少ないので、主人公のキャラがよくわからない。

空間が想像しにくい。

 

というものがありました。上記のものがわかりにくかった例で、わかりやすかったという発言との比率は半々くらいだったと思います。他の批評は

 

一文で時制、主述のズレがあった。

ラストのギミックがよかった。(所有物としてのクロエと犬⇔人間としての主人公とボール使い)

全てセリフで説明してしまっているのが残念。涙の説明は「左目の下に描かれた水の模様」で連想可能

主人公がクロエと話すとき「クロエ、~」で始まるのが童話っぽくて楽しい。クロエを人間として見てくれている。

セリフが若干作り物っぽいが、童話風なので違和感がない。

 

などがありました。童話らしさが多分に出ていて良かったという発言が多くあったように思います。道化師の変化については、時代が道化師への偏見を淘汰し、主人公は何もしていないという意見もありましたが、作者としては、不自由のない道化師を選び、彼らを人間として見、接する事で、成長した主人公を描いているということです。

 

最後は、西東実さんの『夜明け』です。質問事項は「どの時点で結末を予測できたか」です。質問に対する返答としては

 

最後までわからなかった。

p.15下段「ことここに至ってもまだいくらか笑みを浮かべている自分にだろうか」で、あっこいつ死ぬなと思った。

p.15上段「それを幾度も他人に~」「しかしいま手の中にあるそれは、青年には今まで感じたことのない現実の重みを思わせた」

 

など、発言者によって大きく分かれました。その他の批評は、以下の通りです。

 

文章の主述が変。同じことを何回も語っている。

最後までわからなかったが意外性はない。

下に向かう=死ぬこと? 牛乳の所は、理解できなくはないが、何を言いたいのかよくわからなかった。

全体の雰囲気を白と黒に統一しているのが良い。

暗い雰囲気が続いて続いて最後手前で明るくなって→自殺。吃驚した。

 

結末を早い段階で予想できた人は凄いと思いました。私は全然わからなかったので……

 

以上が今週の批評会の大まかな内容です。作品が三つだけあって、長いです。ここまで読んでくれた方、ありがとうございます。来週は冬号からの作品になります。そのうち連絡が行くと思いますが、このホームページの「SAMPLE」からダウンロードできる作品です。来週もまた来てくださいね。じゃんけん うふふふふふ